〜 タバスコとシナモン 〜

カメラと写真・朽木鴻次郎

露出について〜フィルムカメラをはじめたい・はじめたばかりの初心者の方のためのとっても簡単なはなし・その1

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古いマニュアル式のフィルムカメラをはじめたい人・はじめたばかりの人、初心者の方々のための、とっても簡単な話をします。

 

目次

 

露出ってナニ? f値シャッタースピード!?(・_・;?

初回の今日は、露出の決め方についてです。

・露出?

・絞り?

シャッタースピード

 なにそれ〜!?

 

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f値・絞りとは「穴(アナ)の大きさ

まず、「f値・絞り」ですが、手ぬぐいや浴衣じゃあるまいし、絞りなんて、なんだそれ? 分かりにくいですよね。

 

はい、f値・絞りって...

 「穴・アナのおおきさ」のことです。

 

 

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同じレンズですが、光の通る穴(絞り)を変えてあります。カメラのレンズは穴の大きさを変えることができるんですね。

 

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シャッタースピードとは「まばたきの速さ」

シャッタースピード、これも分かったようなわからぬような...

シャッタースピードって、穴・アナを開いておく「時間の長さ」のことです。125は1/125秒、250は1/250、500は1/500秒、1000は、なんと1/1000秒です。

まばたき〜ヽ(´▽`)/ 

 

絞りとシャッタースピード、この二つの組み合わせで、写真にはいろんな表情が生まれます。ただし、こ難しいことや、テクニックは置いといて、まずはフツーに写真を撮りたいですよね。細かいことはこれから意識しながら写真を撮ってれば、だんだんとですが、必ず分かる・分かってくるものですヽ(´▽`)/ 

 

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写真って光を定着させるもの

そもそも、写真って、フィルムに光を定着させることです。

 

光がいっぱい当たれば、明るくなって、ついには明るすぎてまぶしくて見えなくなります。当たる光が少なければ、暗くなって、全然光が当たらなければ、まっくらになり、これまた見えなくなります。

 

ね?

 

だから、おっきな穴を長い時間空けておけば、光が当たる量が多くなる。反対にチイちゃい穴を、ほんの一瞬開けおくなら、当たる光がの量が少なくなります。

 

写真を撮るための基本の一つが、適切な量の光をカメラに取り込むこと。これが「露出」です。

 

ちなみに、カメラって、「部屋」って意味なんです。法律用語ですが、「イン・カメラ」って、別室で、法廷ではない非公開の別室で裁判官と当事者が話し合ったりすることなんですね。

 

そこから「カメラ」ってそもそも「暗箱・暗い部屋」を意味する。

 

そのなかにあるフィルムに光を当て、光を画像として定着させる。これが写真。フォトグラフ、写真ってうまいこと訳されていますが、原義は光(フォト)が描く(グラフ)もの、なんですね。光の画。

 

これはウンチクってよりも、カメラ・写真の原理、暗い箱の中に、光に感光するするフィルムを入れておいて、必要十分な量の光をカメラ(暗い箱)に取り込んでフィルムに焼き付ける、その原理を理解していただきたかったための説明です。

 

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さて、晴れて太陽がギンギラギンのなかで写真を撮るなら、ちっちゃい穴をほんの一瞬だけ開けるだけで十分な光がカメラに入ることになる。一方で、暗いどんよりした天気のときには、光が弱いから大きな穴をちょっと長い時間空けておかなければならない。

 

簡単な理屈でしょ?

 

「露出」の理解はとても簡単

絞り、f値は穴の大きさ。

シャッタースピードは穴を開けておく時間。

これで「露出」が決まる。あったりまえです。

 

こんな風に理解することはちっとも変なことでも恥ずかしいことでもないです。

 

英語では、f値・絞りのことを「アパーチャー」とか「オープニング」って言ったりします。まさに「穴・アナ」のことです。シャッタースピードも、「タイム」、時間と言ったりもします。

 

「穴の大きさ」とその穴が開いている「時間」、これで露出が決まります。簡単なの。

 

f値・絞り」と「シャッタースピード」をどう組み合わせるの?

それじゃその、穴の大きさと開いている時間をどう組み合わせるか?  ようやくたどり着きました。この記事の本題はこれ。でも、とっても簡単ヽ(´▽`)/ 

 
準備としては;
1・カラーのネガフィルムを使う

2・フィルム感度はIS0-100

3・撮影は晴れたの日の昼間おこなう

4・花とか風景をまず撮ってみる(人物・動物じゃなくてね)

基本的な準備のポイントはこれだけです。そのうちにカラーポジフィルムを使いたくなったり、もっと違う感度のフィルムや白黒写真のフィルムを使いたくなると思います。人物や動いている被写体も撮りたくなる。

でも、その気持ちは大事にしつつおいといて、温めておきましょう。すぐにできるようになりますよ。

 

話を戻して、穴の大きさ(f値)とその穴を開けている時間(シャッタースピード)をどういうときにどう組み合わせるか?

 

早見表「f値・絞り」と「シャッタースピード」の組み合わせ

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この表のように組み合わせる。

 

・晴れの日、シャッタースピードを1/1000にしたら絞りはf4。シャッタースピードを1/500にしたら、絞りはf5.6にする。この表はそういう意味です。

 

以上です。それだけ。

 

でね、最初の一歩としては、シャッタースピードはもう、1/125に固定してしまう。

 

前提で書きましたね。

3・撮影は晴れたの日の昼間おこなう

 

シャッタースピード(タイム、時間)を125(1/125秒)に設定して、雲もあるけどお日様がちゃんと輝いてる昼間だったら、f値を11で設定する。

 

これできちんと写真が撮れます。

 

簡単なの。

 

ちょっと曇って、お日様が雲に隠れちゃった!

 

そんなときには、穴を開けている時間が1/125秒で同じにしておく。曇ってきたから明るさ(光の量)は少なくなった。ちゃんと写るだけの十分な光の量をカメラに入れるためには...、そう、穴を大きくすればいいの。ちょっと曇ってきただけ(明るい曇り)なら、f11をf8にする。

 

えー、こんなちゃっちい表を見ながら撮るの?

そうなんです。昔の人もそうしていました。

 

古いカメラの中には、カメラの背面(今のデジカメなら液晶パネルがある部分)に同じような表があるものも珍しくありません。

 

 

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コレはコダックシグネット35というカメラの後ろ。

 

 

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聞いたことがあると思います。ローライフレックスという二眼レフの後ろ側。アイコンが楽しいですね。

 

 

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これは、古いジャバラのカメラの革ケースに貼ってある露出参考表。

 

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これは自分で作って、カメラの背面のホールダーに差し込んでおいたもの。昔のカメラの中には、こういうホールダーがついてるものもあります。

 

さて...

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も一回載せちゃいますが、まずはこの表を見ながら写真を撮って、現像して、全体に明るい調子に撮れているか、いい感じなのか、暗いのか、何本かフィルムを使って調整して見ましょう。

 

 ビミョーでわからないときは三段階でカバーする

「明るい曇り」「曇り」「暗い曇り」... そんなのビミョーでわからないよ!

 

その通り! そういうときは三通りでとる。シャッタースピードは1/125秒で固定しておいて

一枚め:絞りをf8

二枚め:絞りをf5.6

三枚め:絞りをf4

 

こうして三枚とる。こういう撮り方ってあるんですよ。ブラケット撮影って言います。そんな言葉は覚えなくていいんですけど、同じ風景を「絞り」を変えて三通り撮ってみる。

 

そうこうしていると、露出に慣れてきます。36枚撮りフィルム3本も使えば、すぐ感覚を覚えちゃうと思いますよ。だからそんなに値段の高いフィルムを使う必要はないです。

 

ぼくは今も使っていますが、富士フィルムの「業務記録用」のISO100がおすすめです。安いからヽ(´▽`)/  それと大メーカの信頼できるフィルムですのでね。

 

最初は、自分のカメラに慣れるためにも、ちょっと準備運動が必要なんです。

 

大丈夫、大丈夫ヽ(´▽`)/  

 

簡単ですよ〜、やったもん勝ち!撮ったもん勝ちです。

 

もっと詳しく知りたい人は

カッコよさそうだけど、楽しそうだけど、難しいんじゃなかな... と戸惑ってらっしゃる方の背中を押そうと、とっても簡単にフィルムカメラをはじめることができる・とにかくちゃんと写真を撮ることができる、そんなポイントをまとめています。以下の記事もぜひご参考にしてください。

1・露出について〜フィルムカメラをはじめたい・はじめたばかりの初心者の方のためのとっても簡単なはなし・その1 - 旅芸人 〜 タバスコとシナモン

2・シャッタースピードについて〜フィルムカメラをはじめたい・はじめたばかりの初心者の方のためのとっても簡単なはなし・その2 - 旅芸人 〜 タバスコとシナモン

3・絞りについて〜フィルムカメラをはじめたい・はじめたばかりの初心者の方のためのとっても簡単なはなし・その3 - 旅芸人 〜 タバスコとシナモン

4・ローライ35なんてこわくない! ・ 目測/目測式カメラの使い方・とっても簡単なはなし・その4 - 旅芸人 〜 タバスコとシナモン

5・自分のカメラを探してみよう! 〜 フィルムカメラをはじめたい・はじめたばかりの初心者の方のためのとっても簡単なはなし・号外 - 旅芸人 〜 タバスコとシナモン

 

 

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