旅芸人 〜 タバスコとシナモン

カメラと写真・朽木鴻次郎

ズイコー夜話・現像とプリント、引き伸ばしについて

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「ズイコー夜話 オリンパスカメラ外史」桜井栄一・朝日ソノラマ 現代カメラ新書昭和58年(1983年)です。

いや〜、企業史って面白いですね。企業史も特に戦争挟むとさらにドラマがある...

興味を引いたところがありましたので、ちょっと長いけど引用します。

 

+++++ pp. 116-117 (○印は改行)
○ そのころ(注:ペン発売当初の昭和34年頃)、<略> 現像と同時にベタ焼きを頼む。ベタ焼きというのは6コマつづきに切断されたフィルムをマスクなしにそのまま密着焼きしたもので、ネガ整理のためにも便利なものだが、それよりもネガでは解りにくいところが、画は小さくてもとにかく、印刷なのだから、拡大鏡を使えば図柄や人物の表情などがよくわかる。<略> だからお客は店頭で店員と一緒にこのベタ焼きを検討し、そこで店員はその見識を披露して、お客に適当なアドバイスを与える。お客はその意見を参考にしてネガの中から好きなものを選択し、<略> プリントの注文をする。悪いものはもちろん焼かないから、写したネガ全体を伸ばすなどということはまずない。○ その代わり良いネガがあれば、店員のすすめで、時には8x10インチ(六つ切)や10x12インチ(四つ切)という大伸ばしを注文することもある。○ こういう店頭の習慣は<略> 35ミリカメラの速写性とコマ数の増加がそれを一般化したと考えられる。
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そうそう、このやり方がね、親父や母親・姉がやっていたことなんです。ベタ焼きから選んで、もう少し大きい判に焼いてもらってアルバムに貼る。時にはさらに定規とかを当ててダーマトグラフで線を引いて、トリミングして大きくプリントすることを写真屋さんに頼んでいました。

ダーマトグラフは芯の太い油性の色鉛筆で、エンピツ削りで削る代わりに、くるくると皮をむいて使うのが面白かったな。

 

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この本が出版されたのが1983年で、すでにそのころで「昔はこうしていた」みたいに書かれているんですが、少なくとも80年代の初めには、まだまだそうしたやり方が残っていたし、対応してくれる街の写真屋さんもいたと記憶しています。ただしね、今ではそんなことはしてくれない。専門のラボならやってくれるのかな。その必要があるか、ってことですけどね。

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35ミリのカラーネガフィルムを撮って「ベタ焼き」って頼んでも量販大手カメラ販売店の受付の人も分からなかったよ。「インデックスプリントならできます」って言うからそれを頼んだら、プリンタの印刷で、ルーペで拡大してもドットが粗くて全然わからない。いや、それを責めてるんじゃないんです。もう昔と同じやり方でできるかっていやあ、それは無理なんだから。時代ですよね。今は、現像してデジタル化して貰うのが普通です。インスタグラムやフェイスブック、それにこのブログにアップするのも簡単です。


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でも、「あ、これいいなぁっ」てのがあると、もうちょっと大きいサイズでデジタル化して貰えば良かったなぁ、って思う。

 

時々は気まぐれでプリントを頼むことがあります。現像したネガフィルムをうまーく焼いてくれるの。プリントの技術がいいと、「写真、うまくなったな!」って自惚れちゃいますね。でも、フィルム一本全部プリントしてもらうと、高くなっちゃうしな。

 

現像してもらって、デジタル化して、それをよーくみて「これとこれ」って選択して焼いてもらうのがいいのかもしれません。それはフィルムで撮った写真もデジタルカメラで撮った写真も同じかな。

時間はあるんだから、ゆっくり、ゆっくり、楽しんでいきたいと思っています。

 

 

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