〜 タバスコとシナモン 〜

カメラと写真・朽木鴻次郎

オリンパス・PEN/OM アナリーゼ

オリンパスのペンとOMシリーズ関連の本です。オリンパスの桜井氏も米谷氏も(いずれも故人)、お二人とも文章がうまいから読んでいて楽しいし、工業製品の開発製造の現場のお話や思想はほんと勉強になります。

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・「オリンパスの全て OM-1 OM-2」
・「『オリンパス・ペン』の挑戦」
・「一眼レフ戦争とOMの挑戦」

いずれも朝日ソノラマの書籍で古本です。アマゾンで買いました。

実は以前に:
・「ズイコー夜話 オリンパスカメラ外史」
は読んでいてちょいちょい記事にもしていました。その一つがこれ。

 

kuchiki-kohjiro.hatenablog.com

 

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オリンパスに限らず、キヤノンにもニコンにも、別にカメラメーカーでなくてもこうした物語はあるのでしょうが、オリンパスは個性的だな......っていうか、「個性的であれ」という企業文化があったんでしょうね。

 

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OMシステムはなんでデジタルに継承できなかったんでしょうかね? いろいろあったのかな? 会社だしな。

昔の資産をそのまま継承している企業自身が少ない。継承した方がいいのか、脱皮ダッピで新しくなっていく方がいいのか、何がいいのかなんてよくわからん。

 

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21世紀の現在、OM-1の方が評判がいいかもなんです。それはもちろんなんですが、OM-2(2n)は、夜の撮影にオートを使うとすごい便利で綺麗に撮れる。いいです。マジ使いやすいこのカメラ。スイッチ一つでOM-2がOM-1に早変わりする。太陽系とか銀河系とかの「系」を「システム」っていうけど原義は「それで全て完結する・しているもの」ってことなんだ。

 

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OM-10はマニュアルアダプターをつけないで、絞り優先オート機として使う方がいいような気がする。その方がカメラの姿が綺麗だ。

 

機械は本来の使い方をするのがいいのだろうなって思う。


OM-10は「廉価版」という位置付けだったとか。廉価版の開発の難しさが本を読んでいてよくわかった。コストダウン・スペックダウンがそもそも難しいのは当然として、それ以上に「廉価版というものの本質・思想」をチームに浸透させることが難しいんだなって。

商品や製品の本質や思想を共有できるチームは素晴らしいね。リーダーとフォロワー、マネジャー、いいチームが有機的に、それこそ「システム」として動いて・動けて、初めて実現できることなんだろうな。

そういうことなんだな。いやー、ためになる本ですヽ(´▽`)/

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