旅芸人 〜 タバスコとシナモン

カメラと写真・朽木鴻次郎

Voigtlander Perkeo II ・フォクトレンダーペルケオII型の巻。

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フォクトレンダー、ペルケオ II 型。

このローマ数字の「II 型」ってのがいいですな。タイガーII型、II号、 III号、 IV号戦車とかねヽ(´▽`)/  ... 日本の甲型乙型乙型改とかもいいなぁ。

  

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フォクトレンダーのメッキは美しい。

 

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前回からの続きです。

kuchiki-kohjiro.hatenablog.com

 

フォクトレンダー社のコンパクト蛇腹中判カメラ・ペルケオのお話。

 

ペルケオI型とII型は、何が違うのかというと、大きなところではレンズが違います。

I型はバスカー Vasker (3枚3群)で、II型のレンズはカラースコパー Color Skopar (4枚3群)です。今となっては違いはよくわからない。コーティングが違うのかな。バスカーは普及版、スコパーは高級版、っていわれています、どうなんだろう。どっちも良く写ってる気がする*1

 

それと、細かいところが違いますね。カメラの操作。

 

まず、フィルムの装填です。I型では、特製の機構でフィルムフォルダーができていて、大変凝った作りです。繰り出し側のフォルダーはモジュールで持ち上がって、装填がしやすくなっている。

 

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I 型

一方、II型では、単に板バネが付いている。そこにフィルムをはめ込むだけ。

 

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II 型

 

スプールの穴にはめ込む突起もありません。II型なのに?あるいはII型だからこそ!この部分の機構は簡素化しているという印象です。II型を初めて手にしたときには、「壊れたんで後から手抜きの修理をしたんかいな!怒」と思ったほどでした。機構的には II 型の方がいじっていておもしろい。だけど、そこまでするのかドイツ人!という正直な感想もあったりする。

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それではII型のフィルムセットの方法をご紹介します。

 

 

1. レバーを右に倒す。

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レバーを右に倒す。そして裏ぶたを開けます。

 

2. フィルムの装填

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こんな感じで薄いカードや名刺を靴べらの容量でフィルムをするりと差し込みます。フィルムを強く押さないように気をつけてください。装填したら、フィルムの先の部分を、巻き取り側のスプールのスリットに差し込みます。そして、巻き上げノブをゆっくりと巻き上げていきます。ここまではI型、ていうか大抵の中盤カメラと同じですね。

3. 裏ぶたを開けた状態でのフィルム巻き上げ位置の調整

ここからがポイント。巻き上げていくと、フィルムの裏紙にマークが出てきます。「◀︎ ▶︎」「start(スタート)」とか書いてある場合もあります。ここからですよ!って印ですね。

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【ポイント】それが出てきたら、巻き上げを一旦停止し、裏蓋を閉じます。


4. 裏ぶたを閉じて、数字の「1」まで巻き上げる。

裏蓋のアカ窓を開けて、フィルム裏紙の「1」が出るまで巻き上げます。これは普通の中判カメラと同じですね。

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5.ここで裏側にあるレバー、右に倒しておいたのを左側に倒す。

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レバーを左に倒すことで巻き上げロック機構がオンになります。はい、このII型ではフィルムの巻き上げ過ぎ・二重露光を防止するためのシャッターチャージ・巻き上げロック機構がついてるんですね。と、同時に、レバーを左側に倒すことで、カメラ上部にあるフィルムカウンターが「1」になります。

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アレ? ならないね... まあ、まあ、まあ.....( ´艸`) そんなときは、レバーをコキコキと何度か左右に倒して、「1」を出します(この記事の一番上の写真)。

これで準備完了。

 

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正直、この機構、あまり要らないかな... むしろ、「このレバーなんだっけ?」になるかも? アカ窓見ながら巻き上げればフィルムのカウントは分かるし、確実だもの。はっきり言って、めんどくさい。この機能、いらんぞ、フォクトレンダーの60年前の技術者に、21世紀から言葉を贈るが。

 

むしろI型の操作の方が簡素で合理的だとおもう。フィルムを装填したら、赤窓を見ながらゆっくり巻き上げる。すぐに「かちっ」とカメラが鳴るけど、気にしないで、ゆっくり赤窓に「1」が出るまで巻き上げる。トップ部の右側に小窓があってその小窓に見える矢印が向こうを向いてるはず。シャッターをチャージすれば、いつでもシャッターボタンを押すことができる。

 

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I 型

写真では矢印は向こう(被写体)を指している。シャッターボタンを押すと、小さい矢印はこっち側に向きます。これは「あんた、フィルムちゃんと巻いてね、あんたの番ですよ」のサイン。矢印がこっちを向いているとシャッターは切れません。

で、赤窓を見ながら、「2」が出るまでゆっくり巻き上げるんですが、途中で「かちっ」と鳴って、矢印がまた向こうを向く。これは、「向こうの方を向いて、写真を撮れますよ」の合図です。

これ、洒落てる。II型の機構よりこっっちのが楽しいす。

これで十分便利。

 

II型の機構は余計な親切のような気がする。まあ、赤窓の数字を気にしないで、まきあげできる利点はあるが、そんなにおお、ってほどの便利さではないです。

 

II型のレンズもI型のバスカーよりも高級なスコパーがII型にはついているのですが。発売当初はII型のが高く売られていたのかもしれないが、イーベイでみると、II型のが必ずしも高いわけではないみたい。

 

I型とII型では、「きれいな個体・状態の良い個体」が高いです。

 

ただし、距離計内蔵のIII型(E型)は断然高いけど。3倍ぐらいのお値段です。3型だからかな? 

 

愉快な大酒飲み、ハイデルブルグのペルケオ君のお話は、これでいったんおしまい。

トッピンパラリのぷヽ(´▽`)/ 

 

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*1:そういえば、バスカーとランターはどう違うのかな。同じ3枚3群らしいけど。レンズ素材が違うんじゃないか。当時の新素材ランタンを使ってるからランターのはず。ヴィトレットのランターも良く写ったよ。アポの付いてない突然訪問の「アポなしランター」、あはは、どーもすいません